ブラレイコ

ブラっと訪れた人生の寄り道からの学びを、ゆるふわに綴る場所

「80代の今が最高と言える」そんなカッコいい人生を歩みたい

カッコいい大人に出逢うと、生きる活力がわく。

川崎淳与さんという超絶素敵な女性のエッセイ本「80代の今が最高と言える」に出逢って、わたしは歳をとることが楽しみになってきた。


「80代を人生のピークにするために、これからどんなチャレンジをしよう」

 

そんなポジティブな妄想のキッカケを与えてくれた本から、心に響いたフレーズをいくつかご紹介します。

https://www.instagram.com/p/CFCzt7LgHxs/

 

60代、人生のやり残したことへの挑戦

川崎淳与さんは、60歳で「ギャルリーワッツ」を南青山に立ち上げる。

ワッツ、という意味がまたシャレがきいていて素敵だ。

「輪が2つ、”輪ツー”ワッツ」。人が2人集まると、そこに必ず生まれるものがあります。展示した作品の作家とギャラリーを訪れるお客さまとの出会いが、新しい世界を生み出すことを願い続けてきました。
「2」には輪がどんどん広がっていく二乗の意味も込めています。


淳与さんのギャラリー との関わりは、40代からスタートしている。知り合いから声をかけられ、お手伝いをはじめたのだ。

その後、60歳に一区切りとして辞職し、パリへ1人旅をする。


パリの街を歩いているとき、「私はなにかやり残している」と足が止まったとのこと。

作家としてこれからの人たちの後押しをする。 

それが私のやり残したことであり、進むべき方向かもしれない。

 と悟り、帰国後すぐにギャラリーオープンのための行動を起こす。

 

ギャラリーを語る淳与さんの言葉はどれも素敵で、ピュアで、愛がある。

私の役目は 彼らの個性や感性を弾けさせること。もっている引き出しを、どれだけ引き出せるかが重要だと考えてプロデュースすることに。自由に表現してもらうことを基本にしつつ、作家の様子や性格に合わせて、一緒に方向性を考えたりヒントを提示したり。その判断とサジ加減は経験で身につけてきました。

本気の伴走者だな、と思う。
まさに、「才能と情熱を解き放つ」人。

この本気で作家と向き合う姿勢が、素晴らしく、憧れる。

 

こちらは、書籍の中にある特別寄稿の中の一説。

川崎さんには口癖があった。「あの人、いいものを持っているのよ」と言うのである。(中略)人間でも生き物でも器物でも、万物に接すると、とにかくその中にある「いいもの」を見出そうとする。それだけでなく、隠されたその人の「いいもの」を指ししめし、育てようとさえする。


また、淳与さんのことをよく知るある人がSNSでこんなことを綴っていた。

あなたってほんとうにいい歳の重ね方をしてる。あなたの子育てはすごくいいわ。あなたってほんとうに魅力があるのね。会うと人のことばっかりずっと褒め続けるあつよさんに、言ってくれたこと全部を1億倍にして返したい。

https://www.instagram.com/p/CDTmNoRj0vj/?igshid=1j1hfvn7i48f2


目の前の人の「いいもの」をとにかく伝える。
なんて、素敵なんでしょう。

わたしも、周囲を明るく照らせる人でありたい。
淳与さんみたいになりたい。

恐れ多いけれど、淳与さんは、わたしのロールモデルとなった。

 

エレガントで自由&遊び心のあるスタイル

淳与さんは、内面の素敵さと同じくらい外面も魅力的。
パッと目を引く、自分らしいファッションがとても素敵。

その圧倒的なセンス、本当にカッコいいのだ。

f:id:reicoouchi:20200918191746j:image

おしゃれというのは元気の素であり、充実した一日に向かって背中を押してくれるものだと思っています。

 

エレガントでありながら、自由で、遊び心もある。気がつくと、それが私のスタイルになりました。(中略)「わぁ、面白いですね!」と声をかけられて、そこからおしゃべりが始まることもあります。そんなとき、おしゃれってコミュニケーションの道具にもあるのね、と思います。

 

確かにおしゃれすると元気になる。
なのに、実生活では、サボってしまうこともある。

もっと毎日の中で、自分の好きなオシャレや表現することを大切にしてみようと思った。

年を重ねるごとに、自分らしいスタイルが確立していくのだろうな。
いくつになっても、オシャレを楽しめる人でありたい。

f:id:reicoouchi:20200918191838j:image 

 

80代を人生のピークにするために

人生50年の昔ならいざ知らず、今や一生を100年で計画しなければならない21世紀。時間はたっぷりあります。
ですから、こんなふうに思っているのです。
60、70は、花ならつぼみ。80、90で花が咲き、100になって実を結ぶ

高齢化をたどる日本において、これほど勇気をもらえる言葉があるだろうか。

人間として足りないところがたくさんあり、新しいことに挑戦することで、いろいろなものをプラスしていった60代だったと思います。
70代も同じように前進を続けることで自分を磨き、内面の充実をめざしました。そしてむかえた80代。やっと大人になったという実感です。

とてもストイックにも感じるけれど、60歳で「やり残していること」を見つけ、一気に生き抜いた充実感が今あるのだろうな。

そんな人生でありたいなあ。

 

「今が一番!」いつもそう思っています。「今が一番幸せ」「今が一番楽しい」。そして何かを始めるのも「今が一番のとき」と。


淳与さんのチャレンジは想像の域を超える。
61歳でギャルリーワッツを立ち上げる。同時に、フランス語の勉強を始める。
73歳でリヨンで3ヶ月間ひとり暮らしを体験する。その後、チェロを習い始める。


年齢って関係ないんだなあ。

ましてや、40歳直前のわたしが、年齢を理由に挑戦をしないとか、あり得ないな。
まだまだ出来ることが、たくさんあるんだな。

と、勇気づけられる。
 

これまで、すべての人を抱きしめられるような、懐の深い人間になりたいと思い続けてきました。

あるとき、思い浮かんだのが「心のひだを増やし、重ねていく」という言葉。
たとえば、感動したり、悲しんだり、腹を立てたり、誰かを応援しようという気持ちになったり。
そんなふうに自分の心を動かす経験を重ねることが、心のひだを増やし、人間としての厚みになるのではないかと思い至ったのです。


とてもピュアに、誰かを応援し続けている淳与さんは、わたしからすれば「心のひだ」がたくさんある懐の深い方に見えるけれども、

ご本人は足りなさを感じられていたんだな。


お会いしたこともないし、この本で出逢ったばかりなので、
わたしが感じ取れることなんて、本当に本当に少ししかないのだけど。


それでも、この言葉はとても心に残ったし、自身も「心のひだ」を増やし自分の内面を磨いていきたいと思った。


いま、この本と出逢ったことにもきっと意味がある

書籍の最後に、驚きの事実が書かれていた。

それは、本の執筆の最中に、淳与さんが癌を患ったということだ。
それが今年の3月の話。


本が出版されたのは、7月のあたま。
淳与さんは天国へ旅立ったのは、7月末だった。

 

わたしがこの本に出逢った9月には、淳与さんはすでに旅立たれた後のことだった。


お会いしたかったなあ。

 

それは叶わなかったけれど、
こんな素敵な方がいらっしゃったという事実を知ることができて本当に良かった。


80代を最高に生きるために、あと40年ある。
いまの人生のちょうど倍の長さ。


ここからの人生は、

目の前の「いいもの」を言葉にして周囲を明るくする。
自分の感性に刺激と揺らぎを与えながら心のひだを増やしていく。

この2つは、意識して生きたい。


淳与さんの生き方を知らない人生と、知れた人生では、
進む道が少し変わるはず。

そうありたい、と強く思う。

 

素敵な本に巡り逢えて、ラッキーだったな。
気になった方は、ぜひ、こちらの本を読んでみてください♡

80代の今が最高と言える

80代の今が最高と言える

 

 

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。