初日の出に何を想う
2018年になりました。
年はじめのブログは、母の一言をきっかけに感じたあれこれを書き留める。
いざ、初日の出へ
「今年も、初日の出を見に行きましょう。」
と楽しげに話す母に乗せられ、今年も初日の出を拝むために海へと向かう。
▲こちら、母撮影。初日の出の写真を撮るわたし。
まん丸とした美しい太陽は、凍てつく寒さを忘れてしまうほどに、大きくて、圧倒的で、あたたかい。太陽のパワーって本当にすごい。
今年も、母のおかげで、美しい初日の出を見ることができ感謝である。
さて、気になるのは、この初日の出を見るという行為の起源。一体、いつから始まったのだろう?
初日の出の習慣は、日本古来のものであるが、明治以降に盛んになったと言われている。四方拝という天皇の元旦の儀式が始まりで、それが庶民の間に現在の形で広まり、初日の出を拝むという習慣になった。 (初日の出 - Wikipediaより)
なんと…… !
庶民に広まったのが明治以降、というのは意外と最近だ。
そして、気になるのが「四方拝(しほうはい)」という儀式。
一体どんなものなの?
陛下の新年は、1日午前5時半からの宮中祭祀「四方拝」で始まる。皇祖神の天照大神をまつる伊勢神宮、歴代天皇が眠る山陵などに向かって拝礼し、その年の五穀豊穣と国の安寧、国民の幸せを祈願される。(【皇室ウイークリー】(番外編)四方拝、一般参賀、歌会始…新年の神事、宮中行事の豆知識をご紹介(1/7ページ) - 産経ニュースより)
どうやら、天皇陛下が神々をお招きしてお祈りを捧げるという宮中祭祀(さいし)らしい。
日の出時刻は、おおよそ6時50分なので、四方拝は太陽が出る前の時間帯に行われている。
最初に伊勢神宮の方角へ、つぎに東南西北の四方の神々に遥拝(ようはい)される。その所作は、祭祀のなかでもとりわけ丁重であり、ご高齢の身体には負担も大きいようだ。
四方拝の祈りは「国の厄災は、すべて我が身を通っていきますように」といった内容らしい。
年始のニュースでは、四方拝に触れられることはなく、一般参賀の様子が流れていた。
神々には「国の厄災はすべて我が身へ」と祈り、国民には「穏やかで心豊かな年となりますように」とお話される天皇陛下。
そして、呑気にニュースを見ているわたしは、天皇陛下がどれほど国民を想い祈ってくださっていたのかを知る由もない…… 。
ああ… 無知な自分が残念すぎる!!!
天皇陛下は、折に触れ、国家・国民のための祈りをされている。ただ、これらは皇室の私的行事とされるため報道されることがほぼないらしい。
皇室と言うと、笑顔で公務を行なってるイメージが強かったけれど、わたしたちから見えないところでは、祭祀を行い、祈りを捧げてくださっていたのだ。
その姿勢に、感謝せずにはいられない。
参考: 年間約30回!天皇陛下が守り続ける「祈り」とは何か | エンタメウィーク
感謝の礼ごころ、忘るべからず
そんな気持ちのまま向かった、初詣。
そこで引いたおみくじがこれだ。
▲ 吉凶の結果ではなく、裏にある神の教(おしえ)の方に注目。
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花の木陰にねる様な気持ち、感謝、感謝の礼ごころ
神様、ご先祖様に、今日一日を無事に過させて頂いた、有がたさの御礼を申して、
明日の一日を、清く正しく生き貫(ぬ)く事を御契(おちか)い申し、御祈(おいのり)申して、安らかな眠りの床につきましょう。
心の幸福は感謝の念から湧き出て、身の幸福は祈りによって倍加する。
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なんて素敵な文章!
このメッセージは天皇陛下の四方拝を知ったときに湧き上がった感謝の気持ちとも通じるものがあり、とてもタイムリーな言葉に思えた。
さすが、神さま。
わたしを取り巻く世界は、わたしが思っている以上に広くて大きい。
わたしが思っている以上に、たくさんの方々に支えられて生きていることへの有難さを忘れてはいけない。
そんなメッセージに聞こえる。
眠りの床につくときには、この教(おしえ)を思い出して、「礼ごころ」をしっかりと感じようではないか!
正月早々、心洗われる気づきとなった。
歴史を知るということ
初日の出の起源を知ることが、まさか天皇陛下やご先祖さまへの感謝に繋がってゆくなんて。
想像を超えた展開に、自分でもビックリである。
普段 意味を気にせずにやっていることも、その由来や起源を辿っていくことで、新しい発見があるものだ。その発見は、決して時代遅れではなくて、未来の糧となるものが多いように思う。
歴史を学ぶことは、いまに至る意味を知るということ。
そう考えると、日本の伝統文化を学ぶことは、日本の未来につながっていくものなんだなあ、と改めて思う。
2018年も、たくさん学ぼう!
楽しみはつづく☺︎